2021年4月の記事一覧
点字通信 HP版第1号
発行:点字・情報研究係
1.はじめに
本校は県内唯一の視覚障害教育を行う学校です。在籍する生徒のみならず、県内に在住する視覚障害児・者の教育、相談、支援活動を積極的に行っています。こうした活動を継続し、維持・発展させていくため、本校では様々な取り組みをしています。今回は点字を例にあげて、その様子を紹介させていただくこととしました。
2.取り組み内容について
(1)点字競技会(練習会)を学校あげて取り組む行事とし、点字を大切にする雰囲気を盛り上げる。
11月1日は日本の点字が誕生した日です。1890年のことです。この日の前後に全国の盲学校では点字競技会が行われています。これまで本校では、点字使用の生徒のみの参加でしたが、今年度から、生徒、職員、誰でも参加できるようにしようと準備しています。そうすることで、学校全体として、点字を大切にする雰囲気を高めていきたいと考えています。
(2)点字の指導案の作成を心がけている。
今年度から、全ての職員が年に1度は点字の指導案を作成するように心がけています。指導案には、見出し、表などがあり、高い点訳の技術が必要です。こうしたことに取り組むことによって、学校全体として、点字に関する高い専門性を培っていきたいと考えています。
(3)係内で同一の人が点字の資料作成にあたらないよう工夫している。
同じ人が点字の資料作成にあたらないように工夫しています。点字は文字であり、言葉です。言葉は日ごろから丁寧に使うことで磨かれていきます。こうしたことから、多くの職員が点字に携わることで、高い技術を維持できるように努めています。
(4)日ごろから点字で伝言を書くように心がけている。
本校には何名かの点字使用の職員がいます。そうした職員に対して、伝言を点字で書くように心がけています。これは当然のことのようですが、IT機器が普及した現代においては、とかく、そうした機器に頼りやすいものです。日ごろから点字を書くことを習慣付けることによって、点字の専門性を維持できるように努力しています。
3.終わりに
視覚障害教育には点字だけでなく、歩行やレンズ、音声パソコン、その他様々な専門的知識と技術が必要です。今後も学校全体で様々な工夫をこらし、本県における視覚障害教育のセンター的役割を担っていきたいと考えています。