点字通信
点字通信 第14号
点字通信第14号
令和6年9月17日(火)発行
点字通信第14号は、本校南校舎2階にある資料室の紹介です。
<資料室について>
本校南校舎2階には、これまでの本校の学習教材を保管した資料室があります。古いものでは、大正時代に使われていた教科書もあり、全国の盲学校の資料室の中でも、5本の指に入るほど、貴重な資料が収納された部屋だそうです。
まず、南側の窓際には、様々な点字製版機が置かれています。
木製足踏み式軽便点字製版機(昭和38年)
鉄製足踏み式点字製版機(昭和47年)
電動式点字製版ローラー(昭和60年代)
現在ではパソコンで点訳し、多数の点字印刷物を作ることができるようになりました。しかし、それ以前の時代では、膨大な労力と時間を費やしながら作成していました。
1枚の亜鉛板や塩ビ板を二つ折りにして、点字製版機で点字を刻印していきます。指だけでなく、足で踏みながら刻印していくのには、熟練した技能が必要でした。また、間違えを修正することも大変で、例えば、「あみ」と書こうと思っていたのに、「あめ」と書いてしまった場合、金属の棒を4の点の位置に当て、木づちで叩いて消していました。
「ぐんま」と書きたいところを、「ぐま」と書いてしまった場合は修正することができないため、もう一度初めからやり直さなければなりませんでした。
できあがった亜鉛板や塩ビ板には、点字用紙を挟み、ローラーに通します。紙を挟んでローラーに通す人、ローラーを通過してきた亜鉛板や塩ビ板を受け取り、中から点字用紙を出す人の二人組体制で印刷物を作成していきます。
こうした場面でも事故がよく起こりました。ローラーに通す際に、自分の手を入れてしまう人、亜鉛板や塩ビ板の角で皮膚を切ってしまう人などもいました。筆者が中学生だった頃の盲学校では、文化祭や生徒会行事がある度に、夕方まで生徒も学校に残り、点字印刷作業をしていました。
現在も、点字教科書の製版所では、点図を作成する際には、1枚1枚亜鉛板で図版を作成しているようです。
資料室東側には、アポロブレイラーなどの、パーキンスが登場する以前の点字機が置かれています。資料室北側(廊下側)には、視覚障害者用のそろばんや、オプタコンなどが置かれています。
アポロブレイラー
視覚障害者用そろばん
オプタコン
オプタコン(Optical to Tactile Converter)とは、全盲の生徒が墨字の形を覚えるための機械で、筆者が小学生、中学生だった昭和50年代の盲学校では、盛んに使われていました。
小さなスキャナーのようなものを墨字の印刷物の上に置きます。すると、そのスキャナーに接続された機械のピンが振動し、墨字の形が浮き出てくる仕組みになっています。この機会を用いて新聞や本を指で読む練習が全国の盲学校で取り組まれていましたが、画数が多い文字を判別することは困難だったため、実用的なところまでいった人は、それほどいなかったようです。
この他にも、資料室には点字に関わる様々な教材や資料が保管・展示されています。
点字通信 第13号
点字通信第13号
令和6年7月12日(金)発行
触ってわかる!~新しいお札編~
今年7月3日に新しいお札が発行されました。これに伴い、触ってお札を区別することができる工夫も、よりわかりやすいように一新されました。点字通信第11号の「触ってわかる!~現行のお札編~」と比較してお楽しみください!
1つめはお札の横幅についてですが、これは変更がありませんでした。
2つめは「識別マーク」についてです。新しいお札では、識別マークの形はどのお札でも共通になり、マークがついている位置によって触り分けができるようになりました。
識別マークが付いている面がお札の表で、マークの形は11本の斜線です。以前のものは幅1mmにも満たない細い長さ1cmほどの線や5mm程度の八角形であったのに対し、あたらしいものは斜線全体で1cm×2cmくらいのサイズがあり、「縦線がたくさん並んで横長の長方形を形作っている」という感じの触り心地です。
1万円は縦の短い辺の中央にあります。お札の左右に付いているイメージです。5千円は横の長い辺の中央です。お札の上下にある感じです。千円は左下と右上の角に付いています。マークの向きは縦長になるよう配置されています。
1万円札、5千円札、千円札の識別マーク(赤い枠部分)
これをお財布に入れたままで触り分けるには、右の角にマークがあれば千円、長い辺の中央にあれば五千円、どちらにもなければ一万円ということになりますね。ちなみに私は点字を読む左の人差し指で識別マークを触りたいため、裏返してお財布に入れます。こうすると千円のマークは左の角にきます。
蛇足ですが、新しいお札は識別マークの位置が対称となる位置についているため、マークだけでは上下の見分けがつかなくなりました。
3つめはホログラムについてです。これまでのお札は千円にはなかったのですが、新しいお札にはすべてのお札に入りました。一万円は左の識別マークの右側に幅2cm、縦はお札の幅いっぱいくらいのサイズのホログラムが、五千円は左半分の中央くらいの位置に一万円と同じくらいのサイズのものが、千円は左下の識別マークの右側に3cm×3cmほどの四角いホログラムがあります。
他の部分よりはつるっとしていますが、とっさの触り分けにはあまり実用的ではないかもしれません。しかし、ホログラムと識別マークの組み合わせにより、お札の上下を判断することができます。
1万円札、5千円札、千円札のホログラム(赤い枠部分)
上記のような触り分け以外にも、金額の文字は、漢字よりもアラビア数字での表記の方が大きくなり、とても見やすくなりました。
1万円札、5千円札、千円札のアラビア数字(赤い枠部分)
また、紫外線を当てると発光したり、傾けると浮かび上がる文字が隠されていたりするなど、新しいお札にも多くの不思議が隠されています。ぜひ発見してみてくださいね!
(紙幣の画像は国立印刷局のウェブサイトより)
点字通信 第12号
点字通信第12号
令和6年5月31日発行
点字ICTって何?
携帯型の点字電子機器を見かけたことはあるけれど、実はよく知らないという方も多いのではないでしょうか? そこで今回は、点字ICTの中でもメジャーなブレイルセンスとブレイルメモについて取りあげます。
点字ICTのうち、点字電子手帳、あるいは複合型点字情報端末と呼ばれるこれらの機器の一番の特徴は、6点入力用キーボードと、下部にある点字ディスプレイです。6つのピンがそれぞれ独立して出たり引っ込んだりすることで、凹凸を作り、点字を表示します。標準点字盤と同じ1行32マスの点字ディスプレイがついたサイズと、持ち運びに便利なように、それより一回り小さくしたものが発売されています。音声ガイドも内蔵されているので、点字には不慣れだけれど、読み書き能力を向上させたいというユーザーにも安心な設計となっています。
どちらの機器も点字の読み書きが機能の中心です。点字文書の作成や編集のほか、ワードやエクセルのファイルも読めるようです(機種により、別途拡張有料ライセンスが必要)。デイジー図書や音楽の録音・再生機能、時計、タイマー、スケジュール、電卓などの機能もあります。また、パソコンの点字ディスプレイとしての利用もできます。
点字電子機器は日常生活用具の給付対象商品ですが、自治体によって異なる場合がありますので、市役所等で確認が必要です。
ブレイルセンスとブレイルメモ
ブレイルセンスとブレイルメモの大きな違いは、メーカーとキーの数、そしてWi-Fi接続の有無です。
ブレイルメモは、点字ディスプレイや点字ラベラーを製造販売している国内メーカーの株式会社ケージーエスです。点字ディスプレイを小型化し、携帯用のブレイルノートを販売。それをさらに進化させたのがブレイルメモです。本体に直接インターネット接続機能はありませんが、パソコンやAndroidスマートホンとBluetooth接続ができるので、点字ディスプレイとしてパソコン・スマホを操作できます。メーカー担当者によると、Androidアプリのうち、Talkbackで読み上げ可能なアプリのほとんどを操作できるそうです。長年に渡り製造・販売を行っているメーカーなので、熟練の愛用者が多く、メーカーのアフターフォローも充実しているのが特徴です。メーカー保証期間も安心の5年間です。
これに対し、ブレイルセンスは韓国のHIMS社が開発した製品を日本語版にし、独自の機能を追加したものです。日本での開発、販売を手掛けているのが点訳ソフトのメーカー、有限会社エクストラです。初代ブレイルセンスからWi-Fi接続を可能にしており、ウェブページの閲覧やメールの送受信ができます。最近では一般的にスマホやタブレットで利用されているGoogleマップやApple Music,Podcastなどのアプリも使えるようです。これ1台でタブレットを持ち歩く感覚で使用できます。キーの数も少なく、全体的にスマートな見た目となっています。
以下の表に、メーカーホームページの商品紹介ページに掲載されていた情報をまとめました。
ブレイルセンス シックス |
ブレイルセンス シックスミニ |
ブレイルメモ スマートAir32 |
ブレイルメモ スマートAir16 |
|
表示マス数 | 32マス | 20マス | 32マス | 16マス |
完全充電時の 連続使用時間 |
18時間 | 12時間 | 約15時間 | 約17時間 |
重さ | 705g | 430g | 約650g | 約430g |
価格 | 599,000円 | 398,000円 | 420,000円 | 340,000円 |
保証期間 | 1年間 | 1年間 | 5年間 | 5年間 |
実際の使用状況
本校で点字ICTを愛用されている先生方にアンケートを行ったところ、ブレイルセンスを利用されている先生と、ブレイルメモを利用されている先生が半々でした。主にメモをとったり、点字文書の作成や編集、点字データの教科書を確認したり点字図書の読書に利用しているそうです。特にヘビーユーザーになると、音楽の録音・再生や時計、電卓、スケジュール管理にも使用されているとのことでした。
機器を購入するにあたり、他のものとも検討したそうですが、最終的な決定理由は使いたい機能があったり、近くに同じ機器を使用している方がいる点が挙げられました。
まとめ
情報機器の発展にともない、視覚に障害があっても自力でアクセスできる情報量は格段に増えました。その一助となっているのが点字ICTです。単純に、音声ではなく点字で入出力ができる点で、会議中のメモや電話でのメモなどに便利だそうです。
用途や目的に合わせて多彩な使い方ができるので、まだまだ新たな使い方があるかもしれません。
点字通信 第11号
点字通信第11号
触ってわかる!~現行のお札編~
みなさんのお財布に入っているお札。このお札には触って確認できる工夫がされていることをご存じでしたか?お札を触って区別する方法を一緒に見ていきましょう。
1つめはよく知られていることですが、お札の横幅の長さが違います。高額なお札ほど横幅が長く、1万円札と5千円札は4mm、5千円札と千円札は6mmの差があります。最近は見かけませんが、2千円札は5千円札とは2mm、千円札とは4mmの差があります。
2つめは、「識別マーク」というものが付けられています。お札表面の下の両角(りょうかど)に、
1万円札はカギ型、5千円札は八角形、千円札は横棒、2千円札は点字の「に」が、
盛り上がったインクで印刷されていて、さわり分けることができます。5千円札の識別マークはさすがに触って八角形とはわからないと思いますが。
3つめは、1万円札と5千円札にはホログラムが印刷されています。左の識別マークの右側にあり、他の部分よりもつるっとしたさわり心地になっています。千円札にはなく、少しざらついた感触です。
※2014年に、5千円札のホログラムの形状が改良され、1万円札との違いがより分かりやすくなりました。
このように触って見分ける工夫がされています。お財布に入れる時に、お札を裏返し、上下逆にして入れると、角の裏面に識別マークがくるので、お財布からお札を取り出すことなく人差し指で識別マークを触ってお札の種類を確認することができて便利です。
また、国立印刷局からお札識別アプリ「言う吉くん」」(iPhone用)の無料配信を行っています。このアプリは、お札にカメラをかざすと、券種を識別して音声と大きな文字で金額をお知らせします。真偽判別機能はありません。(国立印刷局HPより)
ところで、今年の7月3日から新しいお札が発行されます。この新札では識別マークの形もついている場所も変わります。詳しくは来年度の点字通信でお伝えします。
点字練習会
もともとは点字使用者の実力アップを目的に実施していましたが、平成28年度からは、日頃点字を使用して学習する児童生徒に加え、弱視の児童生徒、職員も参加する点字練習会を実施し、全校をあげて点字に親しむ機会としています。今年度3回実施でき、今回で27回目となりました。ご参加ありがとうございました。令和5年度点字練習会昇級・認定者(17名)
画像引用:規格サイズ.com (https://standard-size.com/)
国立印刷局 (https://www.npb.go.jp/)
点字通信10号
点字通信第10号
群馬県立盲学校 点字係
令和5年12月15日(金)発行
今回は「点訳間違い探し」です。1文に1つ、点字表記上の誤りがあります。「み」が「も」になっている、「。」が「!」になっている、マスあけの数が多い、等々です。
間違い探しをしながら、4月から12月までの学校行事を振り返ってみましょう。
答え(PDF版、テキスト版)は、ページ最後部のデータをご覧ください。
4月
春です! 新しい児童・生徒・職員の皆さんをお迎えしました。
5月
今年度最初の中間試験、生徒の皆さんは力を発揮できたでしょうか?
6月
専攻科の皆さんは解剖見学実習で学びに感謝しました。
7月
不審者避難訓練が行われました。
9月
中学部の皆さんは職場体験、普通科の皆さんは就業体験、頑張りました。
10月
幼小学部・中学部の皆さんはフォレストリースクールを楽しみました。
11月
遂に文化祭! 笑顔溢れる未来へとみんなでつながりました。
12月
交通安全教室、人権教室、薬物乱用防止教室、盛りだくさんでした。
☆点訳の参考になる資料
(1)点訳ナビゲーター
インターネットにおける点字表記検索システム
https://ten-navi.naiiv.net/
(2)点字表記辞典 第7版
点字のマス空け、分かち書きに関する拠り所。
点字通信9号
点字通信第9号
群馬県立盲学校 点字係
令和5年11月1日(水)発行
点字の日 校内放送より
~点字投票について~
11月1日は何の日かご存じですか?答えは日本の点字が誕生した日です。1890年の今日、我が国の点字は生まれました。
今日は少しの間、点字にまつわるお話をさせていただきたいと思います。
ところで、今年の7月23日に群馬県で何が行われたか知っている人はいますか?答えは群馬県知事選挙です。私(新楽)も点字で期日前投票をしてきました。この時間は、点字投票についてお話します。
1925年、世界で初めて点字による投票が行われました。どこの国だと思いますか?答えは、なんと私たちが住む日本です。フランスのルイ・ブライユが世界で初めて点字を考案したのが1825年。それから100年が経過してもフランスで認められていなかった点字投票を、点字誕生からわずか35年で実現にこぎつけたというのは、本当にすごいことだと思います。
この活動の中心にいたのが、点字投票の父と言われる長﨑照義です。
長﨑照義は1903年、愛知県の貧しい農家に生まれました。彼は6歳のときに不慮の事故にあいます。暴れ馬から逃げようとしたときに土手を転げ落ち、目に傷を負ってしまい、その傷から感染症にかかり、視力が徐々に低下する進行性の弱視になってしまいました。
彼は尋常小学校を5年生のときに中退し、印刷所で働いた後、15歳で鍼灸あんまの師匠に師事し、住み込みで修業を始めます。
そして、彼は18歳から大学の通信講座で文学と政治経済を学びます。ここでの経験が彼を突き動かしたようです。
1923年、はたちの秋に照義は、視覚障害のある仲間たちとともに、点字投票を求める運動を始めることを決意します。
そして、当時、普通選挙運動をけん引していた政治家の尾崎行雄に、点字投票の必要性を直談判します。
そのような活動が実を結び、活動開始からわずか2年の1925年に実現にこぎつけました。
今では点字投票に加え、代理投票も制度として認められています。
投票所に行けば、点字機が準備されているだけでなく、候補者氏名や所属する政党なども点字で読むことができます。また、投票日数日前からは、候補者に関する情報も点字で読むことができます。
このように、現在では点字使用者でも安心して投票ができるようになりました。
18歳を過ぎたら投票に行く。これは、ごく当たり前のことです。しかし、その当たり前の裏には、先人たちのたゆまぬ努力がありました。今日、11月1日は、そんなことを少し思い浮かべながら過ごしていただけると嬉しいです。
第19回六星祭 点字コーナーのおしらせ
第19回六星祭では、北校舎1階の第2プレイルームが点字コーナーとなります。
点字コーナーには、点字の歴史や表記について学べるだけでなく、ブレイルメモスマート air32など、最新点字機器に触れることができます。また、点字を書く・読む・点図を触る・レーズライターを使うなど、生徒による実演や体験できるコーナーがあります。それぞれの展示物については担当のスタッフ(児童生徒・職員)が説明いたしますので、お気軽にお声がけください。
また、点字コンテストも開催されます。これは、2分間に書いた「メ(点字)」の数を競うコンテストです。参加者には可愛らしい点図が描かれたしおりをプレゼント!上位3名には景品もあります!
そのほか、資料室では昔の点字器や点字資料(凸字聖書)などがあります。
本校の展示室は、他県の盲学校の先生も見学に来るほど、貴重な物がたくさんあります。
点字について知りたい、興味がある、読んでみたい、書いてみたい、点字機器を見てみたい、使ってみたいという方、ぜひこの機会に点字コーナーに足を運んでみてください。
皆さんのご来場をお待ちしています。
点字通信 第8号
点字通信第8号(PDF形式)
点字通信第8号(テキスト形式)
盲学校の先生へお伝えしたいこと
黒澤 康子
はじめに
22年前、私は視覚障害教育のイロハも知らず、本校にやってまいりました。 とても不安でした。なぜなら、盲学校を選んで入学してくる児童生徒は、視覚に障害のある人達であり、他校にはない専門性を求めてやってくるからです。それは、障害が単一であるか重複であるかに関係ありません。
私は、見えにくい・見えない世界を全く知らずに大人になりましたし、身近に接した経験もありませんでした。教員になってから17年経っていましたが、専門の教育を受けたことはありませんでした。いわば全くの素人です。そんな私が、本校へやってくる児童生徒の期待に応えられるのだろうか?それがとても不安でした。でも、それは私の事情です。児童生徒には何の関係もありません。ベテランであろうと素人であろうと、児童生徒の前に立てば、私は一人の「先生」です。期待に応えられる教員になりたいと思いました。専門性を高めたいと思いました。
振り返れば、この22年間に、私は多くのことを学びました。教えてくださったのは、周りの先生方であり、書籍であり、そして何よりも児童生徒でした。校内の先生方にはとてもお世話になりました。けれども、それだけではありません。出掛けた研修先で知り合いになれた全国の盲学校の先生、視覚障害関連の仕事に携わる方からも多くのことを学びました。そして、ロールモデルとしての理療科の先生からも、たくさんの示唆をいただきました。書籍からは、一人では考えたり実践したりすることのできない知見を得ました。それらは、日々の教育活動に生かされたものと信じます。
みなさんは大学の各専門分野で学び、またこれまでの勤務校で実績を積み、本校に着任されました。その経験は、児童生徒に接する上で大きな力となっています。そのうえに、視覚障害の専門性が加われば、さらに大きな成果が得られるのではないでしょうか?
22年前、私はとても不安でした。
先生には不安はないですか?
退職の日を迎えるにあたり、長年お世話になった本校へのお礼に、私を支えてくれたことがらをまとめて、お伝えしたいと思います。専門性を身に付ける道筋のささやかな例として、「書籍」「研修や情報入手」「点字の指導」の三つの視点で書きます。この中の一つでもお役に立てば幸いです。
1 お勧めしたい書籍
私たちの仕事で一番大切なのは、児童生徒の様子を丁寧に見ることではないでしょうか?ひとくちに視覚障害といっても、一人一人、現状も秘めた能力も異なります。希望する進路も異なるでしょう。児童生徒の希望する進路を踏まえ、現状を把握し、そこから有効な手だてを見いだし、実践しなければなりません。
そして、書籍から基礎知識を得ましょう。実態把握にしても、手だてを考えるにしても、視覚障害について知っていなければならないからです。
特にお勧めしたいのは「視覚障害教育に携わる方のために」の一冊です。盲学校に初めて勤務する方の必読書と感じています。視覚に障害をもつ子どもの特性や心理を踏まえ、乳幼児期から学校教育、社会的自立に至るまで、発達段階に合わせた養育・指導上の配慮を解説しています。盲学校教育を概観することができます。
加えて、国語科の先生は、「視覚障害児のための言語の理解と表現の指導」、理科の先生は「観察と実験の指導」、空間概念や歩行を指導される先生は「歩行指導の手引」などに、是非目を通してください。全て文部省が過去に出した本で、入手は難しいかもしれませんが、自立活動用具室や教材教具室等に保管されていますので、大切に読んでください。
さらに、障害当事者である小林一弘、三宮麻由子、広瀬浩二郎各氏の著作もお勧めです。視覚障害そのものへの理解が深まることでしょう。
2 お勧めしたい研修・情報入手
盲学校の少人数化・重複化は急激に進んでいます。他の職員と課題を共有することが難しくなっています。授業・教材研究を深めることが難しくなっています。一方で、視覚障害教育関連の研究や機器は年々新しくなり、児童生徒のために情報を日々更新していく必要があります。
そうした課題を解決するために、研修会に積極的に参加しましょう。全国を対象にして実施される研修会は休日に行われることが多いです。しかし、県内では得られない最新の知見や指導方法のヒントなどを得ることができて、良い刺激が得られます。参加者とのネットワークが広がることによって、困った時に問い合わせできる場所ができます。研修会に参加するメリットは、はかり知れません。
実は、私たちは恵まれています。群馬県は関東北部に位置していますが、東京に日帰りで行けます。宿泊しなければ東京に行けない地方の多くの盲学校と比べて、旅費も安く済みます。この利点を最大限に生かしましょう。
全日盲研や関視研・弱視研についてはご存じかと思います。
他にも、「視覚障害教育研究協議会(附属盲)」「視覚障害教育夏季専門研修(都立盲学校)」「視覚障害教育・心理研究会(筑波大)」「視覚障害教科教育研究会」「全国視覚障害早期教育研究会」等々の充実した内容の研修会があります。
また、特別支援教育総合研修所の短期研修(視覚障害教育コース)や日本ライトハウスの視覚障害生活訓練等指導者養成課程などで3か月~1年にわたり専門知識を得る方法もあります。
研修会に参加後は、実践的なワークショップなど形を工夫して、他の職員に伝達するようにしましょう。そうすれば、チームとしての本校の専門性が高まります。
最新機器の情報入手は、「サイトワールド」に参加することをお勧めします。例年日本点字の日に合わせて11月1日~3日に錦糸町で行われます。会場には視覚障害関連の機器の会社の他、特総研をはじめ研究施設・大学などのブースがあります。研究の動向を尋ねたり機器を触って試したりすることもできます。最新の機器のカタログを持ち帰って校内にも紹介してください。
情報を得られるサイトとして、本校で講演されたことのある元宮城教育大学教授の長尾博先生が作っている「ムツボシ君の点字の部屋」がお勧めです。児童生徒用の点字データを探せますし、修学旅行先を決める際のヒントも得られるでしょう。また、広島中央特別支援学校のサイトなど指導のヒントを得られる場所はたくさんあります。児童生徒たちのため常にアンテナを高くしておきましょう。
今年度は多くの研修会が中止・オンラインになりました。その傾向はしばらく続くかもしれませんが、これら充実した内容の研修会のことを忘れず、引き継いでいただきたいと願っています。また、他にも参加して得られることの多い研修会はたくさんありますので、職員間で積極的に研修会情報を共有できるとよいと思います。
3 点字指導にかかわる方にお勧めしたいこと
点字指導については、文科省の「点字学習指導の手引き」が参考になります。特に、点字の前段階の、両手を上手に使って対象を観察する方法の獲得の指導は重要とされています。
教材としては、点字絵本の「テルミ」は触察の力を養うのに有効です。初期段階の教材としては「点字導入学習プログラム」が使えます。もちろん、児童生徒の興味に合わせて教材を作ることもお勧めです。触察しやすいのは、厚めの用紙(135kg)にパーキンスで1行空きで書いたものです。以下、順に110kgにパーキンスで書いたもの→ESA721の点字プリンタ用紙に18行設定で書いたもの→22行設定でも読めるように、さらに両面設定でも読めるように・・・と進んでいきます。ちなみに点字用紙の厚みは、パーキンス用は110kg、点字盤用は90kgと違いがあります。TP32のプリンタはESAに比べて点字がやや薄めです。なお、中途視覚障害の方向けに自学自習用カセットテープ(最新のものはCD)のついた「点字入門」というテキストもあります。
点字を読む指は、両手読みが理想です。指は縦にこすらずに横に移動させます。他の指は浮かせず、できるだけ点字の行の上にそっておくのが良いとされています。行頭を左指で読み始め、行の半分を過ぎたところで右指にリレーし、右指が読んでいる間に左手は次行頭にたどり着いて滑らかに次行を読み始めるという形がとれるよう、最初から左右の指で同じくらいの速さで読めるように練習します。1ページを2分以内、1分くらいで読めるようになると学習能率も上がります。点字は思考を深める道具として不可欠です。音声だけに頼らずに学習できる児童生徒を育てましょう。
点字盤は右手で書けるように指導します。左利きの子どもも幼いうちなら右手で書けるようになります。左手で読みながら右手だけで定規を押さえ、片手で定規を移動しながら書き進められるように鍛えていきましょう。
文字の指導と並行して言葉の指導は欠かせません。特に幼いころから見えにくさがあった児童生徒は、言葉は知っていても実態はつかめていないということが少なくなく、分かったつもりになっていたり、また年齢が上がるほど、分からないということを口にできなかったりすることがあります。幼い時から目の代わりに情報を集められる手や指を育てること、触ることが好きな人を育てることが必要です。そしてできれば、実物に触る体験を多くさせてあげることが必要です。幼い時に核になる体験(その体験から他を想像できるようなもとになる体験)をできた人とそうでない人では、長い目で見た時の成長に大きな差ができます。「百聞は一見にしかず」ということわざがありますが、視覚障害の人にとっては「百聞は一触にしかず」(Touching is Believing)と言えると思います。昨今教育のデジタル化が進む流れもありますが、実物に触れる機会は、これからも大切にしていきたいものです。
なお、点字に関しては、点字指導員と点字技能師の資格認定があります。点字表記や校正のしかたに加え、技能師の試験では、視覚障害教育・福祉・歴史等も問われ、盲学校での指導にたいへん役立ちます。ぜひ、挑戦していただきたいです。
むすびに
今後、少人数化がいかに進んでも、視覚障害の方が0になることは考えられません。教育の専門性は引き継がれなくてはなりません。
どこに生まれても、どんなに障害が重くても、その人が持てる力を磨き、より望ましいQOLを獲得するために、私たちには視覚障害教育の専門性を駆使して指導に当たる責任があります。児童生徒が点字を間違えたら、その場ですぐに指摘し、正しい書き方を指導できるよう、自らが力をつけていかなくてはなりません。
県内唯一の盲学校の先生には、そのお仕事に誇りをもって進んでいただきたいと、切に思います。自信をもって指導が行えるように、どうぞ児童生徒とともに、学び続けていってください。
点字・情報通信 第7号
点字・情報通信 第7号
点字の日 校内放送より
点字使用者の読書環境
~ブライユの頃と現在を比較して~
新楽 和則
今日11月1日は私たち視覚障害者にとって、とても大切な日です。なぜなら、日本で点字が誕生した日だからです。1890年の11月1日のことでした。
今日はこの時間をお借りして、点字について少しお話をさせていただきたいと思います。
皆さんはサピエ図書館を知っていますか?全国の点字図書館、点訳ボランティアの方々が作成した点字図書、デイジー図書を集めたホームページのことで、現在、点字データ18万タイトル、デイジーデータ7万タイトルを保管しています。このサービスに登録した人は、何冊でも自由にダウンロードすることができ、好きなだけ読書を楽しむことができます。
話は遡ること200年前。世界で初めて点字を作ったルイ・ブライユさんがパリの盲学校に入学した頃の話です。「暗闇の中のきらめき」という本によると、この当時の盲学校の図書室には、なんと3冊しか本がなかったそうです。しかも、普通文字を浮き上がらせて作ったもので、とても読みにくく、大きくて不格好だったため、自由に持ち運ぶことさえできなかったそうです。この本には、ブライユさんが図書室に初めて入った時の期待と失望とが分かりやすく描かれています。そして、この時の思いがその後の点字の発明へと繋がっていることをうかがい知ることができます。
200年が経過した今、私たち視覚障害者の読書環境は大きく変化しました。読みたい本を読みたい時に自由に読むことができる。仮に点訳されていなかったとしても、全国には多くの点訳ボランティアがいて、短期間のうちに本を作成してくれる。まさしく、夢のような世界です。今このような環境があるのは、ブライユさんをはじめ、点字に携わってくれた人たちの日々の努力のおかげです。今日1日ぐらいは、こうした先輩方に感謝の気持ちを持ってすごしていただけるとうれしいです。
第18回六星祭 点字コーナーのおしらせ
第18回六星祭では、北校舎1階の第2プレイルームが点字コーナーとして生まれ変わります。
点字コーナーでは、点字盤やブレイルセンスなどの点字機器をはじめ、点字関係の書籍や点字が付いた日用品の紹介、パソコンを使った点字印刷の実演などを行います。それぞれの展示物については担当のスタッフが説明いたしますので、お気軽にお声がけください。
また、パネル展示として点字の成り立ちなどの説明もあり、1分間に書いた「メ(点字)」の数を競う点字コンテストも開催予定です。参加者には可愛らしい点図が描かれたしおりをプレゼント。点字について知りたい、興味がある、読んでみたい、書いてみたい、点字機器を見てみたい、使ってみたいという方、ぜひこの機会に点字コーナーに足を運んでみてください。皆さんのご来場をお待ちしています。
点字・情報通信 第6号
点字・情報通信 第6号
発行:点字・情報研究係
点字競技の進め方について
平成27年6月から始まった「校内点字練習会」も回を重ね、次回(12月19日(水))で、13回目となります。今年度は、多くの方に参加のチャンスを広げるため、放課後に行っています。問題の録音には、校長先生と教頭先生にご協力いただきました。参加者の半数以上は、日頃は墨字を使用している生徒・事務職員・教員ですが、点字使用の生徒達と机を並べて練習します。いずれの回も、大会議室では熱気溢れる20分間となります。筆記の時、コツコツと点筆の音だけが響く独特の緊張感も、これまた格別です。
さて、今回の点字・情報通信は、これまで点字練習会に参加した方、またこれから参加しようかなとお考えの方に向けて、本校の点字練習会での競技の進め方に触れます。できれば、お手元に点字盤を用意し、実際に書いてみてください。
まず、基本的な知識として、点字盤の1行は32マスです。懐中定規は6行、標準型点字盤では18行書けます。点字を書くときは読むときと逆の、右から左に向かって書きます。
1. 氏名の書き方
学部、学年、氏名は書き上がったときに右寄せになるように、左端のマスから右に向かってマス数を数え、必要なマスからスタートして左に向かって書くことになります。学部、学年、氏名の間はそれぞれ2マス空けます。名前と氏名の間は1マス空けます。(例えば、「コートーブ■■数符1ネン■■アライ■ヒロム」なら、左から21マス目から左に向かって書き始めます。)
競技は、メ書き、五十音書き、転写(写し書き)、聴写(聞き書き)の4つです。以下全ての競技で、「用意」の合図で点筆の先を上に向け、左手は定規に触れます。「始め」で書き始め、「やめ」で終わります。
2.メ書き(30秒間)
1マス目から書き始め、メの字を続けて書きます。
3. 五十音書き(2分間)
- 五十音をアイウエオ ・・・ ラリルレロ ワイウエヲと正しい順序で繰り返し書きます。5字ずつ続けて書き、次を1マスあけます。
- 最初の行に、ナ行まで書き、2行目には、ハ行からワ行まで書きます。
- ヤ行は、「ヤイユエヨ」と書き、ワ行は、「ワイウエヲ」と書きます。
- 「ン」は書きません。「ヲ」が行末に書き終わったら、次の行に「ア・・」と書いていきましょう。1行書けると30点、ワまで書けると60点です。
4. 転写(2分間)
- 用意された問題文をそのまま写し書きします。問題文の1行目にある文 は答案の1行目に、問題文の2行目にある文は答案の2行目に書き写します。途中でミスして1行に1行分が書ききれなくても、2行目に1行目の続きを書くことはしません。
- 問題文の書き出しは2マス空いていますので、転写するときにも3マス目から書き始めます。この空きマスも得点になります。
5. 聴写(2分間)
- 録音された文章を聴き、読み上げられる文章を書きとります。
- 点字練習会では、競技会のように2度読みはせず、読むのは1度きりなので、読み始めたらすぐに書き始めます。
- 書き出しは2マス空けて、3マス目から書き始めます。
- 聞こえたものの全てを書くのが難しくてもあきらめずに、途中で聞こえた単語など書ける部分をどんどん書いていきます。句点(。256の点)の後は2マス空けます。この空きマスも得点になります。
- 朗読が終わってから5秒後の「やめ」の合図で終わります。
- 読み上げの時間は1分55秒(100音節)です。
本校では点字を使用する児童生徒の数が減っており、直接点字の指導に関われない職員も少なくありませんが、末永く、職員と児童生徒たちが共に点字を使うことを楽しみ、点字の力を磨き合える学校でありたいと願っています。
※)本通信は、校内向けに作成されたものを一部修正し、ホームページに掲載しています。
点字・情報通信 第5号
点字・情報通信 第5号
発行:点字・情報研究係
点字図書館ってなぁに?
視覚障害者が知っていると生活がとても豊かになる施設があります。そのうちの1つが点字図書館です。今回は群馬県在住で利用可能な群馬県立点字図書館と日本点字図書館、サピエ図書館を紹介します。
Ⅰ. 群馬県立点字図書館
1. 利用できるサービス
(1)図書等の貸し出し
点字図書、デイジー図書などを郵送で貸し出してくれるサービスです。一般図書だけでなく、雑誌なども点訳・音訳されています。また、群馬県立点字図書館内にあるものだけでなく、全国の点字図書館に所蔵されている本を借りることができます。
貸し出し依頼は電話や手紙、メールですることができます。図書は専用のケースに入った状態で届き、宛名を裏返して投函すれば無料で返却できます。1度に3タイトルまでレンタルでき、2週間借りることができます。延長も可能です。デイジー再生機器の貸し出しも行っているので、手元に何もなくても読書が楽しめます。
(2)プライベート点訳・音訳
個人で手元に置きたい本など、必要な書籍などを点訳・音訳してくれるサービスです。
(3)サピエ図書館への登録の代行
後述のサピエ図書館への利用登録をしてくれます。意外と面倒なので、群馬県立点字図書館への登録とともにお願いするとよいでしょう。
2. 利用にあたって
利用するためには登録が必要です。利用条件は群馬県内に在住していること、視覚障害のために障害者手帳の交付を受けていることの2点です。直接図書館に行く、または電話で登録することができます。
3. 連絡先
〒371ー0843
群馬県前橋市新前橋町13番地の12
群馬県社会福祉総合センター3F
電話:027ー255ー6567
URL: http://www.guntento.org
Ⅱ. 日本点字図書館
1. 利用できるサービス
(1)図書の貸し出し
群馬県立点字図書館と同じく、電話登録によって利用可能です。電話、手紙、FAX、インターネットで貸し出し手続きができます。1日にレンタルできるのは点字3タイトル、デイジー10タイトルまでです。貸出期間は手元に届いてから2週間です。郵送での貸し出し方法、返却方法は群馬県立点字図書館と同じです。
(2)ダウンロードサービス
利用者が用意したメディアにデータを入れて送ってくれるサービスです。後述のサピエ図書館の利用が困難な人のために行われています。データの返却の必要はありません。
(3)レファレンスサービス
読みたい本の検索や視覚障害者関係の団体や施設の紹介をしてくれるサービスです。
(4)専門対面リーディングサービス
専門図書や資料を対面で読み上げてくれるサービスです。日本点字図書館に予約した後、直接図書館に赴けば受けることができます。
(5)中途視覚障害者のための点字教室
曜日と時間が決まっているので、受けたい人はインターネット検索か電話で問い合わせをするとよいでしょう。
(6)視覚障害者のためのIT教室
パソコン教室です。初心者向けと中級者以上向けがあります。個別指導です。
(7)ロービジョン相談会
(8)用具の販売
点字やデイジーに関するアイテムや白杖、拡大読書器、遮光眼鏡、時計、懐中電灯など、視覚障害者にも使いやすい生活グッズなどを販売しています。調理器具やおもちゃも扱っていてなかなか多彩です。一部の商品は見本を貸し出してくれるので、試してから購入することもできます。
購入手続きは直接図書館に行くか、インターネット、電話、FAXで行うことが可能です。日常生活用具等給付事業制度を用いての購入もできます。
(9)点字図書の販売
日常生活用具等給付事業を利用すれば、それなりに安価で購入できます。
2. 利用にあたって
視覚障害がある人、活字を読むことが困難な人であれば日本全国どこに住んでいても登録可能です。直接図書館に行くか、電話により登録を受け付けています。
3. 連絡先
〒169ー8586
東京都新宿区高田馬場q1ー23ー4
電話:03ー3209ー0241
URL: http://www.nittento.or.jp/
Ⅲ. サピエ図書館
1. 利用できるサービス
(1)点字データ、音声データのダウンロード
インターネットを経由してデイジー図書や点字図書のデータの配信をするサービスです。パソコンのデイジー再生用ソフトを利用したり、デイジー再生機器にダウンロードしたりして読書を楽しむことができます。
(2)オンラインリクエスト
点字図書館を通さずに自分自身で全国の図書館からデイジー図書や点字図書を借りることができます。すんでいる県の点字図書館とサピエへの登録が必要です。点字図書館に貸し出し依頼をした時と同じく、郵送で届きます。
2. 連絡先
電話:06ー6441ー1078
FAX:06ー6441ー1066
URL: https://www.sapie.or.jp/
本校には、これらの施設を利用している職員が何人かおりますので、気になることがあれば気軽にご相談いただけたらと思います。視覚障害のある職員も知らない情報を持っている方がいると思いますので、お互いに情報交換をして楽しい視覚障害者ライフを送ることができればいいなと考えています。