点字通信
点字・情報通信 第5号
点字・情報通信 第5号
発行:点字・情報研究係
点字図書館ってなぁに?
視覚障害者が知っていると生活がとても豊かになる施設があります。そのうちの1つが点字図書館です。今回は群馬県在住で利用可能な群馬県立点字図書館と日本点字図書館、サピエ図書館を紹介します。
Ⅰ. 群馬県立点字図書館
1. 利用できるサービス
(1)図書等の貸し出し
点字図書、デイジー図書などを郵送で貸し出してくれるサービスです。一般図書だけでなく、雑誌なども点訳・音訳されています。また、群馬県立点字図書館内にあるものだけでなく、全国の点字図書館に所蔵されている本を借りることができます。
貸し出し依頼は電話や手紙、メールですることができます。図書は専用のケースに入った状態で届き、宛名を裏返して投函すれば無料で返却できます。1度に3タイトルまでレンタルでき、2週間借りることができます。延長も可能です。デイジー再生機器の貸し出しも行っているので、手元に何もなくても読書が楽しめます。
(2)プライベート点訳・音訳
個人で手元に置きたい本など、必要な書籍などを点訳・音訳してくれるサービスです。
(3)サピエ図書館への登録の代行
後述のサピエ図書館への利用登録をしてくれます。意外と面倒なので、群馬県立点字図書館への登録とともにお願いするとよいでしょう。
2. 利用にあたって
利用するためには登録が必要です。利用条件は群馬県内に在住していること、視覚障害のために障害者手帳の交付を受けていることの2点です。直接図書館に行く、または電話で登録することができます。
3. 連絡先
〒371ー0843
群馬県前橋市新前橋町13番地の12
群馬県社会福祉総合センター3F
電話:027ー255ー6567
URL: http://www.guntento.org
Ⅱ. 日本点字図書館
1. 利用できるサービス
(1)図書の貸し出し
群馬県立点字図書館と同じく、電話登録によって利用可能です。電話、手紙、FAX、インターネットで貸し出し手続きができます。1日にレンタルできるのは点字3タイトル、デイジー10タイトルまでです。貸出期間は手元に届いてから2週間です。郵送での貸し出し方法、返却方法は群馬県立点字図書館と同じです。
(2)ダウンロードサービス
利用者が用意したメディアにデータを入れて送ってくれるサービスです。後述のサピエ図書館の利用が困難な人のために行われています。データの返却の必要はありません。
(3)レファレンスサービス
読みたい本の検索や視覚障害者関係の団体や施設の紹介をしてくれるサービスです。
(4)専門対面リーディングサービス
専門図書や資料を対面で読み上げてくれるサービスです。日本点字図書館に予約した後、直接図書館に赴けば受けることができます。
(5)中途視覚障害者のための点字教室
曜日と時間が決まっているので、受けたい人はインターネット検索か電話で問い合わせをするとよいでしょう。
(6)視覚障害者のためのIT教室
パソコン教室です。初心者向けと中級者以上向けがあります。個別指導です。
(7)ロービジョン相談会
(8)用具の販売
点字やデイジーに関するアイテムや白杖、拡大読書器、遮光眼鏡、時計、懐中電灯など、視覚障害者にも使いやすい生活グッズなどを販売しています。調理器具やおもちゃも扱っていてなかなか多彩です。一部の商品は見本を貸し出してくれるので、試してから購入することもできます。
購入手続きは直接図書館に行くか、インターネット、電話、FAXで行うことが可能です。日常生活用具等給付事業制度を用いての購入もできます。
(9)点字図書の販売
日常生活用具等給付事業を利用すれば、それなりに安価で購入できます。
2. 利用にあたって
視覚障害がある人、活字を読むことが困難な人であれば日本全国どこに住んでいても登録可能です。直接図書館に行くか、電話により登録を受け付けています。
3. 連絡先
〒169ー8586
東京都新宿区高田馬場q1ー23ー4
電話:03ー3209ー0241
URL: http://www.nittento.or.jp/
Ⅲ. サピエ図書館
1. 利用できるサービス
(1)点字データ、音声データのダウンロード
インターネットを経由してデイジー図書や点字図書のデータの配信をするサービスです。パソコンのデイジー再生用ソフトを利用したり、デイジー再生機器にダウンロードしたりして読書を楽しむことができます。
(2)オンラインリクエスト
点字図書館を通さずに自分自身で全国の図書館からデイジー図書や点字図書を借りることができます。すんでいる県の点字図書館とサピエへの登録が必要です。点字図書館に貸し出し依頼をした時と同じく、郵送で届きます。
2. 連絡先
電話:06ー6441ー1078
FAX:06ー6441ー1066
URL: https://www.sapie.or.jp/
本校には、これらの施設を利用している職員が何人かおりますので、気になることがあれば気軽にご相談いただけたらと思います。視覚障害のある職員も知らない情報を持っている方がいると思いますので、お互いに情報交換をして楽しい視覚障害者ライフを送ることができればいいなと考えています。