視覚の発達過程
心身の発達の旺盛な乳幼児期に、視覚的認知も発達し続けます。 正確に中心視をし、物を注視できるには網膜中心窩の発育が必要、生後2か月の終り頃には眼の前で揺れ動くものにはっきりと眼を向け、随伴運動がだんだんなめらかになり、注視するようになります。両眼の共同運動が発達するにつれ、両眼視も6週間頃に発達し始め、4か月までにかなりの程度になります。黄斑固視は固視標を手でつかむ手の運動に関達して完成していくのです。 幼児は物の性質を認知するために、いろいろいじりまわし、1年の終わり頃には、一部分を見ただけで何であるかが見分けられるようになります。また幼児は自分から対象物までの距離を学習し、2才頃になって、体の運動が活発に行えるようになると、急速に遠方の物に対する理解が進歩します。 2才では視力としては成人の半分以上にも達し、3才になると測定方法によっては多くのものが成人に近い値を示すようになります。 <視性刺激の遮断の感受性変化のグラフ> 視覚は観察を締り返し、体験を積み重ねることにより成立し発達するものです。 視覚が発達したあとで、視覚刺激か 遮断されてもダメージはありません が、感受性の高い低年齢の場合には、 視覚発育に大きな影響があります。 |