教材・学習支援
 弱視児の指導は「視覚によって対象を明確に認廬させるための指導」と「視筧認知能力を高める指導」が、大きな柱になります。 視覚障害は|感覚入力障盲」で、情報入力の部分に制限があります。しかしその点を改番しても、視経験が不足していて、視覚的認知か未発達な場合もあります。そのために、見やすい学習環壇を整え、最適な視覚教材を活用し、視覚的認知の能力も高めていくようにする事か大切になります。 健常児の場合には、取り立てて視覚的認知の学習を考えなくても日常生活の中で自然に発達していきますが、弱視児の曝合、意図的に環境を整えていくことか必要になってきます。
(※各種レンズについては補助具の項で取り上げています。

拡大教科書

 小学校用の国語(2年~6年用)および算数(3年~6年用)、中学校用の国語、数学が全国規模で活用される教科書として作成されています。これらの拡大教科書は、学校教育法107条対応の教科書として採択できます。しかし、在籍校で採択された教科書と異なる場合には、拡大写本ボランティアグループに作成を依頼することになります。

拡大教科書
一般の教科書(上段)と拡大教科書(下段)


斜面机

斜面机

 弱視児の場合、視距離を縮めて網膜像を拡大していることが多いので、どうしても前傾姿勢が深くなりがちです。また近づいてみるために視作業の運動量が多くなります。その疲労を出来るだけ軽減するために、斜面机が有効です。


拡大読書器
拡大読書器


 弱視レンズ同様、教科書や辞書などを見たり、ノートをとるなどの作業に使われます。拡大率が高い、読みたいものに応じて倍率を変えられる、白黒を反転できるなどの利点があります。視力の特に低い弱視者にとっては有効な補助具です。


単純化

単純化地図

 地図帳などでは、多くの情報が盛り込まれているため、現在の学習にとって不必要な情報も盛り込まれていることがあります。それらは弱視児にとっては視覚的ノイズになり、よリ見えにくさを増すことになります。その学習において必要な内容だけを残して単純化することにより、見やすい教材になります。